約束の場末 / 文化と表現と学びの準廃墟

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【個展のお知らせ】 “あの日の私に会いに来て” by. wan yu / ワンユ ⁡ ぴーしょー！準廃墟〈約束の場末〉、主宰のポポ・アルージォです。 8月となり、オキナワはまさしく夏真っ盛りの亜熱帯です。サマーシーズン、無理せずのんびり暑さと向き合いたいところですね！ ⁡ そんな8月も引き続き、約束の場末では個展を開催いたします。今月は、wan yu / ワンユさん。ご自身初となる個展「あの日の私に会いに来て」とのことで、準廃墟でソロデビューしていただくことになって、僕としては恐縮＆光栄な思いです。表題として告知のメインビジュアルにもなっている作品や、手製のアクセサリーをはじめとしたグッズを並べての、展示会となります。僕の主観によれば、とても夏めいている印象のワンユさんの作風は、激しく照る日差しというよりは、木陰や涼風のような避暑感を帯びているように思っています。相変わらず風の通りにくい準廃墟ですが、きっとワンユさんの作品やグッズ達が柔らかく心地よく揺れるような、そんな会期になるんじゃないかと予感しています。土日×2週の4日間にわたる今回の展示会中は、ワンユさんも僕も終日在墟していますので、「あの日の私」にも「その日の僕ら」にも会いに来ていただけると嬉しい限りです。顔馴染みの方も、古馴染みな皆さんも、久しぶりも、初めましても、みんなで一緒に夏の準廃墟とワンユさんの表現を楽しみましょう。ご来墟お待ちしてます。ぴーしょー！ ⁡ ⁡ ▷ワンユ個展「あの日の私に会いに来て」【会期】 2024年 8/17（土）、8/18（日）、8/24（土）、8/25（日） OPEN 13:00 / CLOSE 20:00 ⁡ 【会場】約束の場末｜文化と表現と学びの準廃墟〒904-0022 沖縄県沖縄市園田3-14-35 入場：無料 ※どなた様もお気軽に @yakusoku_no_basue ⁡ ─── ARTIST INFO ─── wan yu / ワンユ @_.wan_yu._ 2001年、新潟生まれ沖縄育ち両親の影響で物心つく前から絵を描くことが好き高校生の頃からイベントに参加するなど創作活動に力を入れる主にアクリルガッシュやデジタルで女の子の絵を描いている青、透明感、キラキラ、懐かしさが好きハンドメイドでアクセサリーも作る ⁡ ─── LETTER from wan yu ─── 今回の個展｢あの日の私に会いに来て｣は、私にとって初の個展で、日々作り溜めた作品をリアルで見てもらえる場なのでとても楽しみにしています！私が何を良いと感じて、想像して、表現したのか、筆跡やペンの線の揺らぎまでじっくり見てもらえたらなと思います。 ⁡ ⁡ #記憶 #夏 #あの日の私に会いに来て #個展 #イラスト #ハンドメイドアクセサリー ⁡ #artgallery #gathering #thought ⁡ #約束の場末 #文化 #表現 #学び #ギャラリー #スタジオ #公民館 #サロン #アトリエ #aサインバー #コザ #廃墟 #準廃墟 #onecupcrew #はとみ図案 #ポストヨダン #ぴーしょー #楽しさと賢さと優しさと

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【個展のお知らせ】 ”Airdrop into your head” by. GURIRON ※詳細は本文／おまけ文はnoteにて ⁡ ─────── GURIRON solo exhibition “Airdrop into your head” at. 約束の場末 ⁡ 2024年 7/19金〜7/28日 ※10days OPEN 13:00 / CLOSE 20:00 入場：無料 ※どなた様もお気軽に！ ⁡ ─── GURIRON @guriron098 artist, 2005, Okinawa 感情を消化するためのルーツとして、空想の自然界を描く。絵画制作の他、沖縄県内を中心に壁画やパッケージデザイン等も多数手掛けており、壁画やボディーペイントを撮影した写真・映像作品も制作。 #感情 #壁画 #ボディーペイント ⁡ ─── 約束の場末｜文化と表現と学びの準廃墟 @yakusoku_no_basue 〒904-0022 沖縄県沖縄市園田3-14-35 #artgallery #gathering #thought ⁡ ─────── ⁡ 夏真っ盛りのオキナワで、ピシピシと痛いほどの日差しが降り注ぐ中、今週末7/19（金）からGURIRONの個展が準廃墟にて始まります。内面にうごめく様々な感情が滲み出るように描かれる作風は、力強さとどこか儚さも感じます。搬入設置がそろそろ始まるという段階なので、実際にどんな空間になるのか定かではありませんが、GURIRONさんの植物的な有機性と、準廃墟の朽ちかけた風合いはきっとシンクロする部分が多いだろうと予想しています。 ⁡ 今回のタイトル「Airdrop into your head」には、心の内や脳内でうごめく悲喜交々が「ダイレクトに伝達できたら─。」という願いのようなものを感じています。そして、その願いはある種普遍的なものかなと思っています。小難しい芸術論を展開できるはずもない約束の場末ですが、普段くどくどしいほど「言葉」によってその願いを試行錯誤している分、今回のGURIRONさんの展示を楽しみにしています。平日を含めた10日間の会期、よろしければ皆さまとご一緒できたら幸いです。なるべく涼しく鑑賞いただけるよう工夫しつつ、ご来墟お待ちしてます。 ⁡ 【追伸】また、会期に併せて普段本文に載せているポポの「くどい文」は今後はnoteにて別添えすることにしましたので、もしよろしければ下記よりご拝読いただければと思います。 ※約束の場末プロフィール画面のリンクからもアクセスできます。 ⁡ ▷レター・フロム・場末／おまけ文 for “Airdrop into your head” 『共有という名の夢を見たい。』 https://note.com/yakusokunobasue/n/n8576380ab11b ⁡ ⁡ 7月、夏の準廃墟でお会いしましょう！ぴーしょー！ ⁡ #Airdropintoyourhed #個展 #壁画 #ボディーペイント #現代アート #okinawa ⁡ #約束の場末 #文化 #表現 #学び #ギャラリー #スタジオ #公民館 #サロン #アトリエ #aサインバー #コザ #廃墟 #準廃墟 #onecupcrew #はとみ図案 #ポストヨダン #ぴーしょー #楽しさと賢さと優しさと

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【個展のお知らせ】 ”Airdrop into your head” by. GURIRON ⁡ ぴーしょー！約束の場末主宰のポポ・アルージォです。茹だる暑さが本格化している最中のオキナワ。みなさん、バテず健やかにお過ごしでしょうか？ ⁡ さて、約束の場末では、今夏、初めてこの季節に展示会を開きます。アーティストはGURIRONさん。個人的には遠からずの縁があり、もはや勝手に親戚の叔父のような気持ちで会期に向けて臨んでいるところであります。名護市を拠点に、壁画やボディーペイント、個展の開催をやってきたという彼女の3回目の個展です。生命力を感じる筆致、もがきながら探る表現、そして朽ちかけの準廃墟。 GURIRON個展「Airdrop into your head」 at.約束の場末夏バテに抗うつもりで、一緒に楽しめたら幸いです！ご来墟お待ちしてます。ぴーしょー！ ⁡ ⁡ ▷会期 2024年 7/19（金）〜7/28（日） OPEN 13:00 / CLOSE 20:00 ⁡ ▷会場約束の場末｜文化と表現と学びの準廃墟〒904-0022 沖縄県沖縄市園田3-14-35 @yakusoku_no_basue ⁡ ─── ARTIST INFO ─── > GURIRON @guriron098 2005年沖縄県出身。高校入学時頃から絵を描き始め、県内中心に壁画やパッケージデザイン等を行なっている。 ⁡ 創作を通じて自身の内側の世界と外側の世界をつなげる。作品は、感情や制約からの不自由さや苦しみを抽象的に表現し、視覚的な形で絵を通して色や形を落としこんでいる。また、自然と生命の力強さと脆弱性、繊細さを描き出し、植物を用いて独特の視覚言語を作り出している。感情を消化するためのルーツとして、空想の自然界を絵を描き創作している。絵画の他に壁画やボディーペイントなどで撮影し作品として制作もしている。 ⁡ ─── LETTER from GURIGON ─── 今回3回目となる個展は、自身初となる絵画の販売を行います。これまでの個展では絵画を販売をしておらず、高校を卒業した後に一気に作品を世に出すことを考えていました。スケッチからアクリル画、油絵、コラージュまで、感情を消化する為に絵を描き、感情が収まったらペンを置く。未完成の絵も、それは人間が言葉を使ってエアドロップをする様に。伝わりきれない、伝えることに限界のある解像度。日常会話で頭の中を共有するルーツとして言葉を使う。もっと高解像度で、もっと鮮明に、脳みその中の景色を共有し、新たな視点と理解を。喜びも苦しみも。「Airdrop into your head」 ⁡ ⁡ #Airdrop #into #yourhead #個展 #スケッチ #ボディーペイント ⁡ #artgallery #gathering #thought ⁡ #約束の場末 #文化 #表現 #学び #ギャラリー #スタジオ #公民館 #サロン #アトリエ #aサインバー #コザ #廃墟 #準廃墟 #onecupcrew #はとみ図案 #ポストヨダン #ぴーしょー #楽しさと賢さと優しさと

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【準廃墟ニュース】Podcast新企画！詩人POPOと画家DENPAの〈亜熱帯シャワー〉 2024.6.29 土 0時より配信スタート！！ ※カウントダウンYouTubeライブ：6.28 金23時〜 ⁡ 約束の場末 POPO ALUSIOR と画家 DENPA がアートにまつわるゲストをお迎えし、さまざまなトピックで語り合う企画「亜熱帯シャワー」がスタートします！初回エピソードは、2024年6月29日（土）に配信開始。 podcast番組〈ポストヨダン〉と、約束の場末YouTubeチャンネルにて同時オンエア！ ⁡ 初回はPOPOとDENPAの2人で、企画趣旨と友情トークをお送りします。手探りではあるものの、楽しくお喋りしながら当企画のことや僕らの想いも垣間見えるファーストテイクとなっています。 ⁡ 以降は、ゲストに沖縄ローカルで活動するアーティストやアート関係者の方々をお招きして、作品や鑑賞だけでは知ることのできないゲストの「人となり」にフォーカスしながら、「ど真ん中のアート体験」とは少し違った角度（＝普段遣いの目線）からアートシーンを楽しむためのインタビューをお届けしたいと考えています。 ⁡ とは言え、まぁ肩肘張らず、身構えずにやっていくことが本懐かなと思うので、なるべくゆったり楽しむことを目標にしていきます。ぜひ皆さまものんびりとお聴きいただけると幸いです。乞うご期待！ぴーしょー！ ⁡ ⁡ ▷配信先　※フォローしていただけると歓喜です！ >Podcast番組〈ポストヨダン〉 Spotify, Apple Podcast, Amazon music, webブラウザ https://anchor.fm/postyodan ⁡ >YouTubeチャンネル〈約束の場末〉チャンネルURL https://youtube.com/@yakusokunobasue? ⁡ ▷出演 >POPO ALUSIOR @popo_and_himselvs 1986年生まれ。サラリーマン、家庭人の傍らで沖縄市コザの片隅で準廃墟プロジェクト〈約束の場末〉を主宰。曖昧なままの思弁を日々探求している。 https://www.instagram.com/popo_and_himselvs ⁡ >DENPA（画家） @denpa_okinawa 1983年生まれ。絵画・壁画を媒体に “no concept” という制作スタンスのもと、言葉にできない質感を纏う抽象表現で純粋な視覚的快楽にアプローチする。 https://www.instagram.com/denpa_okinawa ⁡ ▷技術サポート澤さん／サワガニデザインワークス @sawaganidesignworks https://ivory924964.studio.site ⁡ ▷企画制作約束の場末／文化と表現と学びの準廃墟 @yakusoku_no_basue https://linktr.ee/basue ⁡ #亜熱帯シャワー #subtropical #shower #沖縄 #アート #トーク #podcast #youtube ⁡ #約束の場末 #文化 #表現 #学び #ギャラリー #スタジオ #公民館 #サロン #アトリエ #aサインバー #コザ #廃墟 #準廃墟 #onecupcrew #ポストヨダン #ぴーしょー #楽しさと賢さと優しさと

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▷個展nothings 途中経過 6/15から開催している、個展 nothings by. SUPER SHY BOYSでは奔放かつ優しいゆるやかさのある作品群をお楽しみいただけます。 SHY氏本人が楽しんで描き上げたであろうということが、素直に伝わってくる作品空間に眺めていると、まるでこっちまで自由を取り戻す感覚になります。 ⁡ なお、途中経過のレポート本文は、例によって長文になりすぎてInstagramの最大文字数をゆうに超えてしまいました。もし、ご拝読いただけるのでしたら、下記のnoteのリンク（または、プロフィールのリンク集）からご覧いただけますので、なにとぞ。 ⁡ ⁡ note / 準廃墟　wanna be gallery？ https://note.com/yakusokunobasue/n/n10989681182f ⁡ ⁡ いずれにせよ、後半会期でのご来墟お待ちしています。ぴーしょー！ ※ちなみに、僕は22日が娘の運動会のため不在です。 ※SHY氏は全日程在墟の予定です。 ⁡ ⁡ ─────── SUPER SHY BOYS solo exhibition “nothings” at. 約束の場末 ─────── >前半会期　6/15 sat, 6/16 sun >後半会期　6/22 sat, 6/23 sun, 6/24 mon OPEN 13:00 / CLOSE 20:00 ⁡ at. 約束の場末｜文化と表現と学びの準廃墟〒904-0022 沖縄県沖縄市園田3-14-35 入場：500円　※18歳以下無料 ⁡ >展示Tシャツ：3,000円／1着 >展示作品：ASK （お気軽にお声掛け下さい） >ライブシルクスクリーン：1,500円／1 SHOT ※お持ち込みいただいたTシャツ等にその場で刷ります ⁡ ─── SUPER SHY BOYS @supershyboys artist , Okinawa, 1984生まれ ADLIB CLUB, UEO, NOTHING #norule #nowall #nogenre ⁡ ─── 約束の場末 @yakusoku_no_basue alternative space, Okinawa , 2021〜文化と表現と学びの準廃墟、ギャラリーでもある #artgallery #gathering #thought ⁡ ─────── ⁡ #norule #nowall #nogenre ⁡ #nothing #シルクスクリーン #現代アート #okinawa ⁡ #約束の場末 #文化 #表現 #学び #ギャラリー #スタジオ #公民館 #サロン #アトリエ #aサインバー #コザ #廃墟 #準廃墟 #onecupcrew #ポストヨダン #ぴーしょー #楽しさと賢さと優しさと

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【個展のお知らせ】 ”nothings” by. SUPER SHY BOYS ※詳細は本文／おまけ文はnoteにて ⁡ ─────── SUPER SHY BOYS solo exhibition “nothings” at. 約束の場末 ⁡ 2024年 6/15土, 6/16日, 22土, 23日, 24月 OPEN 13:00 / CLOSE 20:00 入場：500円　※18歳以下無料 ⁡ ─── SUPER SHY BOYS @supershyboys artist, 1984, Okinawa ADLIB CLUB, UEO, NOTHING #norule #nowall #nogenre ⁡ ─── 約束の場末｜文化と表現と学びの準廃墟 @yakusoku_no_basue 〒904-0022 沖縄県沖縄市園田3-14-35 #artgallery #gathering #thought ⁡ ─────── ⁡ さぁ！さぁ！さぁ！いよいよ来週末から、SUPER SHY BOYSの個展が〈約束の場末〉で開催されます。なーりーさんの作品たちと、準廃墟の取り合わせがどんな景色になるのか想像するだけで気持ちが高まります。 SUPER SHY BOYSの作風には、気軽にぶらりと立ち寄っても楽しめるラフさもあり、立ち止まって眺めて思考する余白もあると思ってます。構える必要は全くないと断言できる展示会になるはずなので、ぜひ皆さまお誘い合わせの上、ゆるりとお楽しみいただければ幸いです。 ⁡ また、会期に併せて普段本文に載せているポポの「くどい文」は今後はnoteにて別添えすることにしましたので、もしよろしければ下記よりご拝読いただければと思います。 ※約束の場末プロフィール画面のリンクからもアクセスできます。 ⁡ ▷レター・フロム・場末／おまけ文 for “nothings” 『あふれるほどの「NOTHING」たち』 https://note.com/yakusokunobasue/n/nb3af2e2a0737 ⁡ それでは、6月の準廃墟でお会いしましょう！ぴーしょー！ ⁡ #nothing #個展 #シルクスクリーン #現代アート #okinawa ⁡ #約束の場末 #文化 #表現 #学び #ギャラリー #スタジオ #公民館 #サロン #アトリエ #aサインバー #コザ #廃墟 #準廃墟 #onecupcrew #はとみ図案 #ポストヨダン #ぴーしょー #楽しさと賢さと優しさと

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【個展のお知らせ】SUPER SHY BOYS “nothings” 2024年 6/15土, 6/16日, 22土, 23日, 24月 #norule #nowall #nogenre ⁡ ───── ⁡ ▷DATE & VANUE 2024年 6/15土, 6/16日, 22土, 23日, 24月 13:00 - 20:00 ⁡ at. 約束の場末｜文化と表現と学びの準廃墟 904-0022 沖縄市園田3-14-35 @yakusoku_no_basue ⁡ 入場：500円　※18歳以下無料 ⁡ ▷ARTIST SUPER SHY BOYS @supershyboys ⁡ ───── ⁡ ▷レター・フロム・場末／invitation あふれるほどの「NOTHING」たち write by. Popo Alusior @popo_and_himselvs ⁡ と或る夜半に、僕はSUPER SHY BOYSと準廃墟にいた。先だって、ふとした場面に立ち現れた話。つまりは約束の場末での彼の個展開催についての詳細を明らかにするためであった。日程や内容について語らいながら、会期に向けた予感が高まる。彼のダイナミックな作品が、準廃墟に並ぶことを考えるだけでも楽しみなわけだけど、そのこと以上に僕が密かに胸をときめかせたのは、タイトルとなった〈nothings〉というフレーズの語感そのものだった。 SUPER SHY BOYSこと、なーりーさん曰く「結局、ナッシングだばーよ」そして「ついつい“s（複数形）”を付けてしまうんだよなー」と続く彼の言葉を聞き受けながら、僕の脳裡に浮かぶイメージ。 ⁡ 「無い」ことが連なり、重なりながら描きうるもの。その希望としての〈nothings〉あるいは、約束の場末。 ⁡ 会期中に並ぶ彼の作品たちや、それらが醸し出すであろうフィーリングスについては実際にそれぞれ皆さんで楽しんでいただきたいし、僕自身もそのことを心待ちにしている。つまるところは、実際に見てみて感じてもらうより他にないわけなのだけど、ギャラリー主宰としてというより過ぎるほどの口数でくどくどと生きてきた僕としては、言葉を元手にしながら今回の展示会について考えを巡らせたいのだ。 ⁡ なーりーさんとの出会いは遡ること10数年。 2000年代の初め、場所はあの〈Salon THING〉だった。僕はハタチそこらで、年齢よりも全然稚拙で右も左もよくわかっていないくせに「なにかをわかっているつもり」の自意識にすがって生きていた。そんな僕とはうってかわって、当時から既に彼の表現は堂々としていた。それは威厳じみた高圧さとは真逆の、悠然自得な「かろやかさ」として僕の目には映った。加えて、彼の風貌や飾り気の無い語り口から発せられる言葉も相まって、当時の僕が頑なに抱えていたある種の「気構え」が解けていくきっかけの一つになったと思う。もしかしたら、あの頃なーりーさんから受け取ったシグナルもまた、30代になった僕を約束の場末に辿り着かせてくれたのかもしれない。 ⁡ さて、SUPER SHY BOYSの作風についても少しだけ書いておこう。彼は、例えばシルクスクリーンの手法を用いるわけだが、製版した図案はその予定的な確実性をまるで顧みない。偶発的に生まれたラインや型から逸れる色彩たちによって、作品には有機的で大胆なエネルギーが宿っている。あるいは、抽象化されたそのエネルギーの傍らに時折添えられたフレーズは、ギャグめいているようでいて同時に示唆的な印象さえ感じることがある。大胆でいて思慮を誘うその豊かさの正体こそが、まさに「無い」ことのもつ希望のように思える。具体化されたり明瞭化された確実性でなく、ましてや補助線的な説明によって確かめることもできないとき、僕らは「どう思う」かを見失いかける。そしてそれは、対象を指してそれが「無い」とさえ思いかけてしまう。だけど、そもそも僕らは基本的に「あると思うこと」について不得手かも知れない。 ⁡ たとえば、自分と他者とが互いの内面や真意のようなものを、完全に交流したり理解し合ったりすることは、まったく以て容易ではない。それなのに僕は、彼の作品を眺めるたびに「なーりーさんと話をしよう」というゆるやかな衝動を自らの内に感じる。そう思えること自体の意味を考えるとき、「無い」ことのもつ価値を信じたくなるのだ。きっとそれは、今の自分の手元に「無い」ものを感じ、それが何なのかを求めてようとしているのだろう。言い換えれば、「無い」と向き合う場面にこそ、僕らの探求の源泉が満ちている。 ⁡ SUPER SHY BOYSの悠然な作風と、朽ちかけて整わずにいる約束の場末。今回の会期はきっと、あふれるほどの「無い」で満ちることになるだろう〈nothings〉において、僕は僕の希望を確かめたいと思っている。ぜひ、皆さんも一緒に楽しんでいただけると嬉しいです。ぴーしょー！ ⁡ #nothing #個展 ⁡ #約束の場末 #文化 #表現 #学び #ギャラリー #スタジオ #公民館 #サロン #aサインバー #コザ #廃墟 #準廃墟 #onecupcrew #はとみ図案 #ポストヨダン #ぴーしょー #楽しさと賢さと優しさと

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【回顧の場末】〈その他大勢の僕たちへ〉／2024.5 リリース記念イベント by. とまけん #ドーナツ #エッセイ #私小説 #自費出版 ⁡ - BOOK INFO Title：その他大勢の僕たちへ Author：とまけん @ Price：¥1,000（送料別 ¥500） ⁡ - EVENT Date：2024.5.25 sat - 5.26 sun Venue：約束の場末 @yakusoku_no_basue ⁡ - SPECIAL THANX マエダヨシト @mmmaedayyyoshito ツグマティック @tsugumatic みっきー @kota_zukeran nami @namikakazu カイトマン @kaitomaninesta &ご来墟いただいた皆さま ⁡ -音響協賛サワガニワークス @sawaganidesignworks LEDGE @ledge.okinawa ⁡ ─── ⁡ 【場末report】 For Your Forever Quest 文／Popo Alusior @popo_and_himselvs ⁡ 今回の場末reportは、せっかくなので僕ととまけんの思い出ごと振り返ることにしようと思う。 ⁡ 2021年2月、約束の場末が始まる半年ほど前。コロナ禍の閉塞感に辟易としていた僕らは、ぼんやりとした「交流欲求」のようなものを手がかりにクラブハウスで〈不要不急問答〉という「定期的な雑談」をスタートした。カラオケが好きだとか、冷蔵庫の話だとか、オカルトのこと、映画のこと、老いること、ともだちのこと。夜な夜なインターネットの片隅に集まっては、取るに足らない雑談を繰り返していた。同年の6月には、podcastでの配信を始めることになり、みっきー、ツグマティック、カイトマンを巻き込みながら計4つの番組をそれぞれに企画して、それぞれに好き勝手に楽しんできた。そうして、その年末に差し掛かる2021年11月に〈約束の場末〉が始まった。さしたる目的も大義も持たないまま、ただ自らの楽しさにエネルギーを尽きるほど注ぐことが、それだけで十分に価値があることを、とまけん達との雑談から改めて感じていたから「いっちょ廃墟でもやってみるか！」と思えたのかもしれない。 ⁡ だから今回、こうして準廃墟のインディーズ出版の活動を通して、とまけんの著作をリリースできたことに僕なりの必然性と、友としての歓びがある。本書『その他大勢の僕たちへ』に綴られているのは、彼の半生を辿るものであるが、自伝や教訓めいたものは一切無く、秘匿された日記や私小説のように、ある種「淡々と」書き進められている。文体のテンションは確かに穏やかなのだが、一方で、心霊スポットでギターを弾くような不可解な彼の行動力が垣間見えたり、家族との距離感を取り損なうといった普遍的な問いであったり、エンターテイメントと人生の関係だったり、アイデンティティの困難であったり、とにかく慌ただしい。なにせこの本の著者は、やたらと「問い」を抱えたがる。否、本人はもしかしたらそのことを望んでいないかもしれないが、とにかく問わずにはいられない性質だと思う。見過ごしたり、納得した振りをしたり、理解したつもりで臨んだり、そういったことに困難さをおぼえながら、不自由さとともに生きているのだろう。 ⁡ それゆえ、本書はトピックスの軽さや平坦な文体に反して、やかましいほどの「問い」に満ちている。もしかしたらそれらの問いは、僕を含む誰しもが、これまでどこかで思い浮かべたことのある問いでもあるように思える。その他大勢の僕たちへ─。とまけんがそう題した本書に詰め込まれているのは「ありふれているがゆえに、永遠に解消されえぬ不滅の問い」でもある。僕らが抱える問いを、僕らが問いとして承認すること。それは学生時代にとまけんの先輩だった頃も、友としての夜な夜な語る友人となった今も変わらず僕が大事にしている心構えである。引き続き、終わりなき問いを抱えながらやっていこう。とまけん、インディーズデビューおめでとう！ぴーしょー！ ⁡ ⁡ ───⚡️NEXTの場末⚡️─── ▷6月 SUPER SHY BOYS個展／nothings 会期：6/15土・16日・22土・23日・24月時間：13:00〜20:00 入場：500円（18歳以下無料） @supershyboys ⁡ おって詳細は告知等させていただきますのでお楽しみに！朽ち果ててなければ、準廃墟でお会いしましょう！ ※飛び石の会期となりますのでご来墟の際はお気をつけください。 ⁡ ▷7月 GURIRON個展 Airdrop into your head @guriron098 ⁡ ▷8月 wan yu個展あの日の私に会いに来て @_.wan_yu._ ⁡ ▷9月娘の誕生月のため休墟 ⁡ ─── ⁡ #その他大勢の僕たちへ ⁡ #約束の場末 #インディーズ出版 #ギャラリー #スタジオ #公民館 #サロン #アトリエ #aサインバー #コザ #廃墟 #準廃墟 #彷徨う思弁 #onecupcrew #はとみ図案 #ポストヨダン #ぴーしょー #楽しさと賢さと優しさと

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約束の場末出版『その他大勢の僕たちへ／とまけん』著者挨拶＆リリース記念パーティー開催のお知らせ ⁡ 【著者とまけんより】いよいよ手元に本が届き、週末のリリースパーティーが目前に迫ってきた。いよいよ、という表現にはなるが、正直なところまったく緊張しておらず、むしろ他人事のようにさえ思っている。本にも書いたが、僕は自分の話がそんなに得意ではなく、その経験もほとんどない。いざ書いた内容や手元に届いた実物を改めて眺めてみると、「僕が丹精込めて練り上げた渾身の一作」というより「その辺の誰かの人生のサンプル」を発見したような、不思議な気分になる。そして、それ自体が『その他大勢の僕たちへ』という本のコンセプトでもあると思っている。何者でもない僕という存在は、何者でもないその他大勢の誰かであるという言い方もできる。そんな何者でもない人生の欠片が、何者でもない僕の家に大量に届いて、僕以外の誰かの手に渡ろうとしている。僕の本なのに実感がない。台風の目になった気分だ。僕自身はぼけっと座っているだけなのに、周りにはなんだかうねりが見える。そのうねりを週末に味わえることを楽しみにしている。まるで観客のように、その他大勢の1人として。 ⁡ とまけん（ポストヨダン、不要不急問答） @ ───── ⁡ 【BOOK info】タイトル：独白散文集『その他大勢の僕たちへ』著者：とまけん価格：¥1,000 税込仕様：表紙カラー、本文モノクロ／A5／96ページ発行日：2024.05.22 wed ───── ⁡ 【出版記念パーティー】日時：2024.5/25 - 5/26 (13時〜20時) 会場：約束の場末(入場無料) @yakusoku_no_basue 住所：沖縄市園田3-14-35／諸見百軒通り https://maps.app.goo.gl/mvVNKa8qaqWriKBP7 ⁡ 【同時開催】公開収録「ポストヨダンとまけん祝賀編」 ①5/25 sat 15:00〜 with ポポ・アルージォ、マエダヨシト ②5/26 sun 15:00〜 with ツグマティック ※２日目のみ、ツグマティックによる「友情カレー / 1,000円」を限定10食ご用意しております。腹ペコな方はぜひご賞味のほど！ ⁡ ───── ⁡ ⁡ #その他大勢の僕たちへ ⁡ #廃墟 #ギャラリー #スタジオ #公民館 #サロン #aサインバー #思弁の苑 #パーティー #アトリエ #展示会 #ワークショップ #ポップアップ #勉強会 #現代詩 #哲学 #文学 #教育学 #社会学 #tシャツ #芸術 #音楽 #対話 #パーティー #ポッドキャスト #onecupcrew #はとみ図案 #約束の場末 #ぴーしょー ⁡ #とにかく楽しく賢くいきたい

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約束の場末出版『その他大勢の僕たちへ／とまけん』リリース＆出版記念パーティーのお知らせ＆祝辞 @tomaken_the_occ ⁡ ▷祝辞、あるいは寄稿として『生活以上／芸術未満な僕ら』 tsugumatic／上原流プレイリスト宗家 @tsugumatic ⁡ 一介のおじさんが恥ずかしげもなく言うと、現代の日本においてヒップホップの流行は過去最高なものではないかと思う。アメリカで誕生したヒップホップが我々日本人のお茶の間に登場したのはおよそ90年代頃で、紆余曲折ありながら今日までどんどん成長をとげる。今では東京ドームでワンマンライブを行うヒップホップアーティストがいることを踏まえると、日本のヒップホップ産業は巨大なマーケットになったと言えるだろう。もしヒップホップに興味がない人がいたとしても、「東京生まれ、ヒップホップ育ち」というフレーズを知らない人はいないのではないだろうか。こうして日本におけるヒップホップは、一音楽として留まらず、ファッションや思想、文化までも多くの人々へ影響を及ぼす事となる。しかし、そんな現代だからこそイメージがしづらいが、ヒップホップを聴くことが恥ずかしい時期があったのだ。その時期は僕が大学生の時であり、本書の著者とまけんと出会った頃である。僕の記憶が正しければ当時のヒップホップは、何を言っているか分からないお経みたいだの、ひたすら親に感謝をするダサい音楽だの散々言われたい放題だった。ヒップホップが持つ反骨精神は、一部ヤンキー層に支持されていたものの、特徴的なダボダボなファッションやYo！チェケラッチョ！なボディランゲージは、コミカルなキャラものとして大衆に嘲笑的な眼差しを受けていたことを覚えている。田舎で生まれ育った僕は、中学生の頃ヤンキーへの憧れが多少ある中ヒップホップと出会った。初めて聴いたヒップホップは『The Next Episode／Dr.Dre feat.Snoop Dogg』で「毎日マリファナ吸おうぜ！」みたいな楽曲だった。ろくに歌詞の意味もよく分かっていないなか、当時イケイケのやつらが聴いてて、洋楽聴いている＝カッコいいという図で聴き始めた。それからというものは、誰よりも詳しくなりたくて、ヒップホップを聴き漁り、掘り進めていった。そうして、その他大勢の僕は、人よりヒップホップが詳しいことがアイデンティティとなっていく。大学生になり、とまけんと出会う。彼は僕が全然知らないハードロックやメタル、ヴィジュアル系などの音楽を聞いていた。すごく話も合う面白い彼とはすぐに打ち解けたが、どうしてもお互い音楽の趣味だけは理解し合えなかった。別にロックを毛嫌いしていた訳ではないが、何故僕がこんなにもカッコいいと思っているヒップホップを理解してくれないのか、むしろ少し小馬鹿にされているような気もしていて、彼が聴いている音楽を認める事がどうしても出来なかった。世間的にもマイノリティなヒップホップに対して、彼もその敵の一人だったのだ。あの頃僕たちは、お互いがヒップホップとロックの代表だと言わんばかりに音楽論争を繰り広げていた。それから時代が進むにつれて、音楽ジャンルの垣根はどんどん無くなってきている気がする。今や歌えるラッパー、ラップが出来るシンガーがいることは珍しいことではないし、2016年頃から台頭した「エモラップ」では、90年代の「グランジロック」や「オルタナティブロック」をリスペクトし、多くサンプリングしている。情報過多な現代社会において、流行の移り変わる速度はとても早く、今カッコいいとされるものが、明日明後日で突然過去のものになる事も少なくは無い。こうした隆盛ー発展ー破壊ー再生というプロセスを得て、音楽ジャンルはどんどん派生を広げ、他のジャンルを飲み込みながら成長をすすめていくのだ。今やヒップホップやロックは一言で説明することができない、そんな文化になってきた。時代が進んだからか、はたまた僕が大人になれたのか、今ではヒップホップに留まらず、色々な音楽を理解し、愛する事が出来るようになれた。音楽ジャンルだけではなく、きっと聴き手としてもそこに至るまでの歴史があり、それを踏まえた上で音楽を楽しんでいるのだろう。このような考えになっていくにつれて、とまけんが聴く音楽が好きになれてきた。こうして僕たちは長い時間をかけてクロスオーバーしてきたのである。自分が好きなものを、好きと言うことには意外と勇気がいる。別に僕たちはお互いが何か音楽史に残る結果を出しているわけではない。ミュージシャンでもなければ、それに携わる仕事をしているわけでもない。彼の言葉を借りるなら、お互い「その他大勢の一人」である。それでも僕たちは戦ってきた。僕も、僕に対して音楽マウントを取ってくる人がいたら言ってやりたい、あなたには音楽論争が出来る戦友がいますか？って。その戦友といずれ一緒にPodcastラジオをしたり、年末お互いのハマった音楽発表会しますか？って。もしそんな人がいるのであれば是非ご連絡ください。酒でも飲みましょう。きっととまけんがお酒を奢ってくれるはずです。 ⁡ #その他大勢の僕たちへ

2024/05/24に公開

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約束の場末出版『その他大勢の僕たちへ／とまけん』リリース＆出版記念パーティー開催のお知らせ＆祝辞 ⁡ ▷BOOK info 『その他大勢の僕たちへ』とまけん @tomaken_the_occ 価格：¥1,000（送料 ¥500）発行：2024.05.22 wed ⁡ ▷記念パーティー 2024.5/25 - 5/26 (13〜20時) 約束の場末(入場無料) @yakusoku_no_basue 沖縄市園田3-14-35 https://maps.app.goo.gl/mvVNKa8qaqWriKBP7 ⁡ 🎙️公開収録「ポストヨダンとまけん祝賀編」 ①5/25 sat 15:00〜 with ポポ・アルージォ、マエダヨシト ②5/26 sun 15:00〜 with ツグマティック ⁡ ※5/26のみ、ツグマティックによる「友情カレー / 1,000円（10食）」をご用意。 ───── ⁡ ▷祝辞、あるいは寄稿として『何でもないものたちの孤独と喧騒』みっきー @kota_zukeran ⁡ とまけんとは断続的にではあるが、十年以上の付き合いになる。仲の良いグループ（例えば沖縄なら模合とかが挙げられるだろう）でずっと繋がっているというわけではない。ベッタリではないがある程度の場所。そんな距離感をもった私から見たとまけん／散文集について少し書いてみる。そのために、ちょっとした昔話からはじめさせてもらいたい。 ⁡ ・とまけんの孤独学生のころに出会った彼は、何かのイベントや集まりの中にいた。たえず誰かと変なことをしていた印象がある。人通りのある広場で変なコスプレのようなものをしながら、ギターを弾いていた。いまも付き合いのある他の同級生たちとワイワイやっている。今思い出しても、ヤバイやつである。いずれにせよ、ワイワイ楽しくやっていたから、いつも周りには人が囲んでいたといえる。しかし、どことなく孤独にみえた。周囲を人に囲まれながらも、ポツンとしているような感じである。別に寂しそうに見えたとか、いじめの対象として囲まれていたというわけではない。私はそれを悪い意味でいっているのではない。どちらかというと、囲んでいる人々は、彼と同じことをしていない。ただ、それは周囲がしないのか、できないのかは分からない。ふざけて、周りが楽しんで彼を囲む。けれど、誰も彼と似た行動をとることは殆どない。その意味で、「孤独」と呼んでいる。（もちろん、彼を知る友人たちには、彼のような奇抜な格好や行動するかと尋ねられると躊躇することには同意してくれるだろうと思う。いや、心霊スポットでラブソングなんて歌えねぇよ。）そうはいっても、シンクロしないなんてわけでもない。たまに被せるように変なことをしている友人（プレイリストの宗家）もいる。だけど、それはレアなやつだと思う。すくなくともとまけんを、人の周囲を囲むような「人たち」「友人たち」みたいに、ひとまとめに括ることは難しいんじゃないかなと思っている（小難しく言えば、「抽象的な名前」で括るという感じだ）。「抽象的な名前」で分かりやすく呼称しにくい、彼はそういう「誰か」ではない。何でもない。人に伝える時も、「とまけんっていう変な友人がいてね・・・」なんて感じで「友人たち」をちょっとだけはみ出す。そんな感じで孤独だと思う。 ⁡ ・このエッセイも孤独なものたちの喧騒であるさて、前置きが長くなったがこのエッセイ集について触れていこう。読者がどこから読んだのかは分からないが、ここに集まっているストーリーもどこかはみ出している。とまけんが触れた日常なのだが、彼の細かい思い付きや感覚が書かれていて、それによってどこかはみ出している。語られたエピソードは、もしかすると同じような出来事を経験している人は多いかもしれない。ライブに行った。心霊スポットに行った。射精した。しかし、なぜだかズレている。読みながらツッコミを入れたくなる。「ちょと待て笑」なんて感じで。実際は、多くの「人たち」も（書くかは別の話だけど）それぞれで感じて、思って、口に出そうとしているんじゃないだろうか。聞いてみたら、なんか少し変なところが見つかるんじゃないか。だけど出そうとすると、共通する（誰にでもわかる）ようにするためか、ズレは弱められる。いや、隠されてしまうと言った方がいいだろう。今回のエッセイ集は、とまけんの（表に出せる範囲での）「ズレを集めたもの」といえる。それぞれひとつだけ見てしまえば取るに足らないと思ってしまうが、そんなものを彼は自分なりに集めたのだろうと勝手に思う。このような、他の人からすれば（多くの人からすれば）「取るに足らないもの」を愛することができるということが、個性というものの別の見え方かもしれない。 ⁡ 最後は彼へのリクエストになってしまう。このエッセイの次は、写真集を出してほしいと思う。SNS に彼が貯めているミスド会の写真や立体駐車場の写真を。本当に何でもないものとして、多くの人が通り過ぎていってしまう何かがそこにはある。けれど、それが貯まれば「何か」の集まりとして私たちに見えるようになってくる。この「独白散文集」というメガネは、その風景を少し見せてくれていないだろうか？ ⁡ #その他大勢の僕たちへ

2024/05/23に公開

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