コンテンツ種別写真動画複数枚｢#PR｣つき投稿 関連投稿国 指定なし日本 関連都道府県 指定なし 並び替え投稿日順 ライク数順 コメント数順 エンゲージメント率順ひとはみな自分だけの物語を抱きしめながら生きている。 これはずっと僕がひとの話を聞き続けているなかで感じ至ったことで、それをうまく言葉にして表されるひともいれば、できないひともいて、どっちがエラいとかイケてるとか、そういうことでは、まったくもってちっともない。 またその物語がおもしろいとかおもしろくないとか、科学的根拠があるとかないとか、世の中のためになるとかならないとかも関係ない。ないったらない。 ただ思うのは「自分には物語がある」と自覚できていると、いざというときに困らない。倒れない。転ばぬ先の杖ならぬ、転ばぬ先の物語だ。 そんな自分の物語を、おいしいものを食べながら、みんなでじっくりと考えられる。なんとも夢のような企画展「物語と料理」に参加することになった。 僕が担当させてもらう日にちは10月25日（土）と31日（金）の2日間で、場所は東京・下高井戸にあるオカズデザインさんが営む器料理店カモシカ @kamosika.tokyo （詳しくはカモシカさんのポストで見てね） 小さな物語のあらすじから、その香りをまとわせたおいしいものをオカズデザインさんがつくり、それをみんなでいただきながら会話し、そこで汲み上げた言葉をもとに、さらにひとつの大きな物語に編み上げるという、食欲と知的好奇心をまとめて満たしてくれる料理会だ。 もともとは、フェシリモの会員さん向け雑誌「くらそび」#kurasobi_felissimo で「料理と物語」という特集が呼び水となった。 料理をつくるひとの心のうちを、あれこれ思いめぐらせ、出てきたキーワードをもとに、僕が小さな物語にする。それをもとに料理家のオカズデザインさん #okazdesign が料理を考え、それを写真家の中川正子さん #masakonakagawa が撮る、という企画だった。 僕のなかで、ここまで作品に物語性を持たせられるのはこのふたりしかいないのではないか、と思えるほどドリームなチームで、かつそれが最高に良質な仕上がりとなったので「ぜひこれをイベントでも」とあいなったのだ。 写真は、その撮影が行われた岡山県蒜山の風景。あちこちから物語がじゅわじゅわと滲み出ていた。2025/10/15に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/kurasobi_felissimo#kurasobi_felissimohttps://www.instagram.com/explore/tags/okazdesign#okazdesignhttps://www.instagram.com/explore/tags/masakonakagawa#masakonakagawa4.78%1761ひとの言葉にならない思いを言葉にし、それを読んだひとが、言葉にならないものを受け取るのが小説だ ーー 作家・角田光代さんがこのようなことを確かどこかで言われていて、なんとこれこそが僕が小説が好きな「言葉にならない思い」にほかならず、ずっとむずがゆかった心にうすい晴れ間が差したようだった。 僕は昔からお話を書くのが好きなのだけど、ゼロからつくりあげるのはあまり得意ではなく（なので小説家にはなれない）、あくまで誰かの話を聞き、いただいた言葉からエッセンスを抽出してお話にするほうに、やたらと快哉をおぼえる。 ただそれはよく考えてみれば、僕がふだんお仕事でやっている、コピーやステートメントといった企業やブランドのための言葉づくりと同じだと気づき、以来どんな仕事もたのしくなった。 依頼くださる方々はみんな、伝えたいことはある。けれどまだ言葉にはできていない。あるいはまだしっくりきていない。そんな彼らと向きあって「聞く」をとことん繰り返すと、彼らの思考にだんだん晴れ間が差してくる。 ただまんま言葉にすることはなく、自分のお腹にほうりこみ、こんどは彼らのお客さまのほうを向きなおり、どうすればより伝わるかを考えぬいて、言葉を生み出す。 いわば双方の繋ぎ手ということなのだけれど、そこにどうしようもなく僕汁（ぼくじゅう）も含んでしまうのはこれいかに。 「TONE AND MOOD」というZINEをつくった。 僕がいろんなお仕事で書いたたコピーワークから言葉を抜粋し、詩集のようにまとめた、ささやかでパーソナルな「ポートフォリオブック」。 デザインは、みずうみデザイン室の濱田佳代さん@mizuumi.design になんと！お願いできましてん〜めちゃありがたいわ〜（と急に関西弁）。 自分プロジェクトはどうしてもゴテゴテになってしまうところ、やさしく辛抱強く伴走いただき、時間をかけたおかげで、こうばしい愛にとんだ、すりすりと愛でたくなる一冊に仕上がった。 それまでバラバラに産み落とした言葉たちは、新鮮なビジュアルが絡み、リズムよく端正にレイアウトされて一冊にまとめられると、何か言いようのないとくべつな匂いを放った。そしてつくづく言葉は本と相性がいいなぁ、と気づきなおすのだった。 ただ本はできた〜！ちゃんちゃん、で終わるわけにはいかない。いろんなひとに差し出していかねばならない。ということで、これからもっとその機会をつくっていきたいと鼻息を荒くしている。 しかもイベントやお話会、ワークショップなどをからめながら、できる限り僕の体と本のセットで、あなたのもとに飛んでいきたい。なのでこれを読んでいるみなさまのなかで、お心当たりの場やお店があれば、どうか教えていただきたいのです。 東京でのおひろめ皮切りとなるのが、料理家・オカズデザイン@okazdesign さんの場「カモシカ」で行われる「物語と料理」。ディスティニーなご縁がつながり、なんとも実験的な試みとともに、本の販売をさせてもらえることになった。 それは次の投稿でね。 #BOOKLUCK #山村光春 #ZINE #TONEANDMOOD2025/10/09に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春https://www.instagram.com/explore/tags/ZINE#ZINEhttps://www.instagram.com/explore/tags/TONEANDMOOD#TONEANDMOOD7.31%2665ひとの労働生活について考えている。 つまり日々の営みと、稼ぐ手段と、生きる喜び、それらがぜんぶあるもの。 僕の場合。それは「歩く・聞く」ことなのかもなぁと今、改めて感じている。 今月のできごとを振り返ると、自分でもキューンと胃が酸っぱくなるほど、アッチにコッチにと移動を繰り返す日々だった。 夏と秋の境界線をまたいだ岩手を皮切りに、北海道（稚内のスナックが神だった）、福岡（もう安心感しかない）、鹿児島（ホロホロしたおそばウマ！）、静岡（刺激レベル高！）、秋田（豊穣な風光に蕩けた）、山口（たおやかほのぼの）、神戸（情熱と品の街）、大阪（時空バグる大屋根リング）、岡山（やさしさと勇気をくれる街）、そして東京（イマココ。やっぱり浅草最高）。 取材だったりロケハンだったりワークショップだったりと、目的はとりどりだけど、結局どこであってもひたすらしていたのは「歩く・聞く」であり、目が覚めると一瞬どこかわからなくなる、油断すると足元がぐらつきそうなまいにちの中で、唯一安心安定させてくれる、心の手すりのようなもの。 これがあるから僕は生きていると腹の底から感じる、つぶらなよすが。 また一気にいろんなところで歩いて、聞いていてわかったのは「どこも同じ」と言われがちな日本も、まだまだ地域それぞれの色や味がちゃんと残っている、という確信だった。 風の吹き方が、森のありようが、人柄や言葉の抑揚がちょっとずつ、でも確かに違う。それは僕にまだまだ歩きたい、聞きたいという気持ちを駆り立ててくれる。 #BOOKLUCK #山村光春2025/09/30に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春5.02%1860さよならと言ってただ去るのではなく、ぎゅっと抱きしめてからどんっと突き放して走り去ったのが、結果よかったのだろうか。 こどもが駄々をこねるように、やだやだ手放したくない！とドロドロに執着していた代々木のおうちを引っ越してから、3ヶ月が経った。 家が小さくなったので、たくさんものを捨てたり譲ったりした。引っ越しのキャンペーンソング「捨てることから始めよう」（作詞作曲僕）を脳内で口ずさみながらゴミ袋に放り投げた。 でも夜中にまたゴソゴソと救い出すこともしばしばあった。 それらの多くは、実用的なものよりもむしろ「何に使うのん？」とまわりから半笑いされそうな古いガラクタばかりで、でもそういうものほど実はおいそれとは見つからないので、とっておいた。 それが功を奏した。 僕がふだんから心がけているのは“TTT”。 つまり「と（T）」っておきを、「と（T）」っておいて、「と（T）」りかえる。 あまり好きではないパッケージ、気になる家のディテール、所帯じみたあれやこれやを、ずっと何に使うかわからぬままとっておいた「目心地のいいもの」にとりかえ、覆い隠してしまう。 さすればまだぎこちなさの残る新しい家も、少しずつ馴染んでいくし、さみしさも少しは軽くなっていく。 代々木のおうちの、あの窓からの胸すくような眺めも、あの大きくて品のいい公園も、あの管理人さんのやさしい顔も声も、日々あじわうことはできないけれど。 もう振り返らなくなった。 #BOOKLUCK #山村光春2025/08/01に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春7.8%2890「本を選ぶ」というのは生きてく上で、 とてもとても重要なスキルだと思う。 どんな知の栄養を摂るかによって、 自分がつくられていくから、 たくさんとった（読んだ）ほうが そりゃいいはいいのだろうけれど、 かといって多読がエラいわけでは きっとまったくもってなく、 いかに自分のものにするか、 大事なのはいわゆる地肉率？ のような気もする一方で 「己の地肉にしてやろう！」と 前のめりな感じじゃなく、 ただ行楽として読むことも当然あり、 むしろそのほうが大切で、 ただ豆乳のアイクリームのように、 目の下に日々ちょんちょん塗るうちに 時をかけてじょじょに染み込み 「あれ？クマがうすくなった？」 と気付いてうれしくなるくらいが、 理想っちゃ理想、なんだけど、 お仕事となればそうもいかず、 たくさん読んで読んで読みまくり これぞという本を選ぶ必要があり、 なかなかに悩ましく、 でもそんなこんなもふくめて 本を仕事にすることってやっぱり とてもとてもしあわせ。 ということで（どういうこと？） このたび福岡にあたらしくできた 「ONE FUKUOKA HOTEL」 ライブラリーラウンジの 選書の仕事をさせていただきました。 頭の中がぞうきんでぎゅうっと 絞られたようになるほどの 日々がしばらく続いたけれど 棚ができあがったときはそらもう 心根からあふれでるわでるわの 多幸にまみれた経験でした。 ありがとう、いい仕事です。 #ONEFUKUOKAHOTEL #ワンフクオカホテル #BOOKLUCK #山村光春2025/06/08に公開ONE Fukuoka Hotel｜ワンフクオカホテル 日本 福岡県https://www.instagram.com/explore/tags/ONEFUKUOKAHOTEL#ONEFUKUOKAHOTELhttps://www.instagram.com/explore/tags/ワンフクオカホテル#ワンフクオカホテルhttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春5.16%1883なんとも生活とはおもしろいもので、今まで頑なに守り通してきた（と思えた）ことも、暮らす場所が変わることで、あっけなく塗り替えられていく。 爪切りや栓抜きを入れる場所が変わるだけで、なぜかそれらを使うことがたのしく、愛おしくなる。 見向きもしなかった木のスプーンが納豆を混ぜるの役立つことに気づいたとたん輝きをおび、かけがえのないものとなる。 その納豆も超小粒か小粒を、親の仇か！ってほどに混ぜてねばりを出すのがすきだったのに、なぜか今は中粒、なんなら大粒のほくほく感がやたらおいしく感じる。 自分で買うことがほぼなかった和菓子が急に食べたくなり、しかも今までこしあん派だったのに急につぶあん派になる。 朝、家を出ると「走らなきゃいけない。もったいない」と思い込んでいたのに、今は「なんなら歩くのだって、ぜんぜんいいね！」と思えてきている。 電動キックボードに乗っている人が、全員どや顔に見えて目の敵にしていたのに、今見かけてもただ「移動してるんだろうなー」と、素直に感じる。 仕事終了→銭湯→ごはんがルーティンになりつつある。 生活するって、生きるって、こんなにもおもしろいんだ！と思えるように、突如なった。 そんな話を、 あなたとしたいなぁ。 #BOOKLUCK #山村光春2025/05/26に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春10.42%3806「住むとこ変われば人も変わる、自分の心も行いも変わる」 それを今、じゅんじゅわーんと実感中。 引っ越しって、なんかすごいね。 僕のあたらしいおうちは浅草。なんだけど、隅田川を渡った向こうで、ここはどうやら浅草と言っちゃいけないらしい。街のつくりも、文化もぜんぜん違うそうだ。ホントは駒形というそうだけど、それじゃみんなわからない。家はどこ？と聞かれたら、どう答えるのがいいかと聞くと「スカイツリーのほうと言え」と。なるほど。 なんてことを、近所にあるお店のご夫婦から教わった。 それだけじゃない。そこにいる常連さんも巻き込んで、この街のお約束やお作法を、彼らは意気揚々と伝えたがってくれる。焼き鳥ならここ、銭湯ならここ、本を買うならここ、病院なら症状別に。ときに言い争いながら、それすらも楽しみながら。 隅田川のほとりを散歩していると、実にいろいろな人に出くわす。バトミントンの壁打ちをしている人、変身ポーズ（のような体操）をしている人、タバコを吸いながら、ローラースケートで颯爽と駆け抜けるおじいちゃんもいた。 ジョギングをしている人もいるけれど、いわゆるランウェアを着ている人は少なく、ゴミ出しする時みたいな、タルタルのカッコで走っている人が多い。 この、ちっともに気にしてないむきだしのノリは、海外へ旅をしている時の感覚に近く、また僕が好きな日本映画の世界にもなんとなく通じる。 人が自由に営み、むきだしながら生きている。 なんだかこの街が、好きになりそうな気がしている。 #山村光春 #BOOKLUCK #浅草じゃなくて駒形 #スカイツリーのほう2025/05/14に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春https://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/浅草じゃなくて駒形#浅草じゃなくて駒形https://www.instagram.com/explore/tags/スカイツリーのほう#スカイツリーのほう8.5%30312人生めったとないけど、これだけは自信があることのひとつが、10代の自分自身の絶望的なダサさだ。 運動はからっきしで、中学で入ったバトミントン部は一学期で退部。そのあと入った放送部で僕という稚魚は、ようやく生きてく水を得た。ことばを「読む」ことが（黙読も朗読も）めっぽう好きで、自然に「書く」ことにも興味をもたげ、遊びは友人との「アップルパイ」というヤバい同人誌づくり。 高校になり、まわりが洋楽に傾倒していく中でも邦楽、とくに歌詞の世界がやっぱり好きで（「リアルに生きてるか！」という歌詞に熱く静かに心たぎらせ）、意味のつじつまが合わないところがあると（何が「ダイヤモンドだね〜」やねん！とか）ひとりもやもやしていた。 なので当時の僕にとっての「好き」は、決して今で言う“推し“のようなポップさはなく、どことなく“恥ずかしいこと“。おしゃれとか晴れやかさなんてものとは縁遠く、あくまで自分ひとり、もしくは小さな仲間とこそこそ楽しむものだった。 だか今こうした仕事をしていることは、いまだもって慣れずにむずむずしてしまう。 あたらしく、本をつくらせてもらった。 タイトルは「LOVE SOME STORY BOOK」。「好き」はどうして「好き」なのか、色やかたちなのか、触り心地なのか、それは小さい頃の記憶とつながっているのか。人にとってはどうでもいいことでも、自分にとってはどうでもよくない。そんなどうしようもなくある「好き」を12編のショートストーリーにし、西山勲さんという写真家さんによる、心を撃ち抜くエモーショナルな写真とともに編み上げたものだ。 これは「ハイタイド」という、福岡を拠点にしたステーショナリー・雑貨メーカーとの共創ということもあり、造本の細かなとこまでとことん練り上げ、しかもフォトプリントされたハンカチに包まれている！という、なんとも贅沢なつくりになっている。 かくのごとく美しい本にたずさわらせてもらい、今、しみじみ、じんじんと感じている。 「僕はことばが好き」を、ずっと手放さなくてよかった。 誰かに承認も共感もされなくっても、「好き」を握りしめ続けていて、本当によかった。 かなうなら、タイムマシンに乗って、あの頃の僕にそっと耳打ちしたい。 「自分、それでええねんで」と。 #ラブサムストーリー #ラブサムストーリーブック #LOVESOMESTORY #LOVESOMESTORYBOOK #ハイタイド #HIGHTIDE #BOOKLUCK #山村光春2025/05/04に公開Café Licht 日本 兵庫県https://www.instagram.com/explore/tags/ラブサムストーリー#ラブサムストーリーhttps://www.instagram.com/explore/tags/ラブサムストーリーブック#ラブサムストーリーブックhttps://www.instagram.com/explore/tags/LOVESOMESTORY#LOVESOMESTORYhttps://www.instagram.com/explore/tags/LOVESOMESTORYBOOK#LOVESOMESTORYBOOKhttps://www.instagram.com/explore/tags/ハイタイド#ハイタイドhttps://www.instagram.com/explore/tags/HIGHTIDE#HIGHTIDEhttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春6.26%2320さめざめとあめがふりそそぐなか、それでも奮い立たせる心と万全のカッパをまとって家を出る。 僕が住んでるこのあたり、人より木の数のほうが多い場所なんて、ほぼない。公園でさえそうだ。しかもほら、今は桜が咲いているじゃないか、となればなおのこと。 だけど、したたかに雨降る早朝の明治神宮と代々木公園では、かろうじてその光景を見ることがかなう。息あがるペースでホッホッホッと歩きながら、昨夜した買いもののことを思い出す。 金曜夜の新宿ルミネは、あたりまえだけど人がごちゃまんといた。そんな時間に突撃する自分が悪いのだけど、どうしてたって行かなきゃいけない予定があった。 そそくさと用事をすませ、地下まで降りるとそこは食品フロア、いつもお世話になっている成城石井、そしてカルディがある。 ここで僕は、ある実験をした。 いつも真っ先に成城石井の惣菜コーナーに向かうのだけれど、そこで即座にピントを当てるのは中身でもメニュー名でもなく割引シール、その一点のみだ。 さらに値引き率に目を凝らす。5％ならがっかり、10~20％ならまーまー、30%や半額のシールを見つけると、目がらんらんと輝く。それから値段をざっくり概算し、カゴに入れる。 これがいつものルーチンだったのだけど、ある日ハッと気づいた。何も自分で決めてないやん！食べるものシールに決めさせられてるやん！と。 これじゃダメだ。AI時代に巻き取られてしまうと思った僕は、シールから目をそらし、自分が食べたいかどうかで選ぼう。 でもこれが、めっぽー難しい。いつもの習性で磁石のようにシールに目が吸い寄せられる。うまくできない。 忸怩とした思いでいったん現場から離れ、近くのカルディに立ち寄る。あふれ返るPOPに食らい、またへんな調味料とかを買いそうになるが思いとどめ、ワインを持ってレジに並ぶ。 支払いもポイントためも、スマホでするつもりだった。けれどなぜか電波がつながらない。アンテナが1本も立たない。レジのお姉さんにそれを伝えると、店の外に出るとましかもと言われ、わざわざ飛び出て、人がわんさと通る中、スマホを高くし左右にふりかざす。そんな、まるで奇祭の舞をしているような僕を、レジのお姉さんと行列に並ぶ人たちが、死んだてんとう虫のような目で見ていた。 そんなことを思い出しながら、雨の中に咲く桜を見ていた。 やっぱり僕は人よりも、電波よりも、木がたくさん立っているところが好きだ。 これは自分で決めた、とてもとても確かなこと。 #写真は人よりも木がたくさんある風景 #結局成城石井ではターメリックライスだけ買って家でカレーを作った #代々木公園 #BOOKLUCK #山村光春2025/03/29に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/写真は人よりも木がたくさんある風景#写真は人よりも木がたくさんある風景https://www.instagram.com/explore/tags/結局成城石井ではターメリックライスだけ買って家でカレーを作った#結局成城石井ではターメリックライスだけ買って家でカレーを作ったhttps://www.instagram.com/explore/tags/代々木公園#代々木公園https://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春5.86%2125誰かを取材して書くということは、いわば告白のようなもので（しかも公に）、だから書く仕事をしている僕は、これまでおそろしいくらいの数の告白をしている。 それは、ドラマや映画で結婚式のシーンがあるたびウェディングドレスを着まくってスレた女優のように、ほんとうは特別なことのはずなのに、すっかり慣れて麻痺してしまっている（現実にはないクセしてね）。 誰かを取材して書くということは、いわばその人の生きてきた道を伴走（しかもエアで）するようなもので、だから書く仕事をしている僕は、これまでおそろしいくらい数の人生に伴走している。 友だちの結婚式で、新郎新婦の生い立ちからふたりの出会いまでがスライドで流される時、いつもこらえきれず号泣してしまうのは（そして新婦とワケありの関係じゃないかと疑われる）、すぐに「エア伴走」状態に入れる筋肉が鍛えられているから、かもしれない。 だけどそれは、僕が一方的に思いをよせるばかりで、告白されることも、伴走されることも滅多とない。 なのだけれど。今回それが「あった」。 まことに僭越はなはだしいのだけど「大人のおしゃれ手帖」という雑誌 @osharetecho の「私とワタシ」という連載で、取材をしていただいたのだ。こんなちっぽけなヤマムラの人生に伴走してくれたのは、タケダさんこと、ミネオ舎の竹田理紀さん。 @mineosha_takeda 僕が思う「できる編集者像」をAIが生成したような人で、ペンとノートがすこぶる似合い、実はおいしいカレーもつくれる生粋の才人。なのに押し付けがましさのまったくない、すこやかで心地のいいベテラン風が吹いている。 それってともに仕事をする者にとっては、とても安心できるし、心を預けられるものだ。 記事を読みながら、そこにいるのは自分のようで自分じゃないアバターのようで「え！僕こんなかっこいいこと言ったっけ？」と赤面しつつ、でもやっぱりそこに書いているのは、どうしようもなく僕の人生の総括で。こんなにも的確に、いや、本人が自覚するよりも深く、くらいつくように言葉にしてくれている。 しかも、僕のひそかな本業？であるリフレクソロジー @footlightandgo のことにしっかり触れていただいたのも、張り合いがものすごい。 「取材して書かれるって、こんなにも愛なんだ！」ってことがようやくわかって、まじ学びになった。 さらにうれしかったのは、作品も人柄も一級品、とにかく存在感がものすごい写真家の山根晋さん @shinyamane に撮っていただけたこと。感無量にもほどがある。 いやね、こういう投稿ってしばしば、感謝！に巧妙にすり替えたマウント投稿のように感じる人もいるだろうし、いささか野暮だとは思うのだけど、これはタケダさんへの感謝が勝った！クララが立った！でもやっぱりめちゃ恥ずかしいので時間を要した！ #大人のおしゃれ手帖 #私とワタシ #BOOKLUCK #山村光春2025/02/23に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/大人のおしゃれ手帖#大人のおしゃれ手帖https://www.instagram.com/explore/tags/私とワタシ#私とワタシhttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春6.61%2423雑貨がだーい好き！ 「いい歳をして」という羞恥心をかなぐり捨て、空に向かってそう叫ぶ。 でも。空ではなくここでしれっと書いているということは「ちっとも恥ずかしくないよ！いくつになっても雑貨大好きでいいんだよ！」と、言ってもらいたいためだったりするものだから、我ながら自意識のやばさは始末におえない。 でもまじ本当のことで、ゆえにいま、後ろ髪を引っ張られ、身を削られるような思いなのは、断捨離をくわだてているから。 部屋のほうぼうにいる雑貨たちをぼうっと眺めながら、こんまりメソッドになぞらえ「ときめく」か「ときめかない」で考えてみる。 ぜんぶときめく。 それじゃあ断捨離にならないので「ややときめく」「言われてみればときめく」「膝からくずれ落ちそうなほどときめく」などと解像度を高くしてみるのだけれど、それを考えるのにやたら時間がかかってしまい、いっこうに進まない。 そんななか、やさしい編集室 #yasasiiedit の卒業生からDMが届いた。ななんと、雑貨屋さんを開いたのだという。 雑貨がだーい好きな僕だもの、そりゃいくでしょ！とばかりに、断捨離中である自分を半開きの目で眺めながら、チャリでコキコキとJR東小金井駅まで向かう。 高架下に連なる小さなお店、そのひとつ#tremolo と書かれた扉をあけると、薄くくすんだ青色の壁に、たちまち桃色気分（音でいうとぽわわ〜ん）！さらにそこには、やれた色あいのアウトドアグッズたちが一面にめぐらされている。 昨今のアウトドアグッズにありがちな、“テヘペロ”ならぬ“テロペラ”なノリが、どうも苦手だなぁと思っていた僕は「ほら、こっちでしょ」と手招きされ、むんずと抱き寄せられている気分になる。 はやる心を落ち着け、店主とおしゃべり。文章の先生気どりで、インスタの投稿に添削をする僕。「“かわいい”はみんな知ってる。なので“かわいい”と書くの禁止！」なんて人には言っておきながら、脳内ではかわいいがぐるぐる回る。 そして結局買ったのが、小さなランプとアルミ皿。にしてもこのお皿、あまりにも朝食のパン皿におあつらえすぎてびっくりしてしまった。 ふだんは丸みのあるオーバル皿を使っているので、フォークとナイフでサンドイッチを切る時はやや使いずらいのだけど、これはフラットなのでサクサクスイスイ。さらにまわりにリムがあるので、食べ終わったあとの細かいやつを寄せてすくいやすく、ゴミになる瀬戸際のクズが救い出せる。 もちろん、割れずに軽くて洗いやすい。でもプラスチックほど残念感もない。いいことづくめじゃないか！ こんなふうにして、雑貨はどんどん増えていく。あぁたのしい（あれ断捨離は？）。 #BOOKLUCK #山村光春 #アウトドアグッズ #断捨離2025/01/24に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/yasasiiedit#yasasiiedithttps://www.instagram.com/explore/tags/tremolo#tremolohttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春https://www.instagram.com/explore/tags/アウトドアグッズ#アウトドアグッズhttps://www.instagram.com/explore/tags/断捨離#断捨離6.88%2532そのジャズ喫茶は、扉を開けるやいなや、いちげんさんを拒むような暗さと音の大きさで、僕はもちろんひるんだけれど、行くしかないので、ひとつ息をすって、行く。そしてあろうことかカウンターを案内され、じょうれんさんらしき人たちとともに、肩を並べることになった。 僕はおよそ34年、たとえるならジェニファー・ローレンスの人生と同じくらい（分かりにくい）編集の仕事をしている。なのに今さら「やっぱり向いてないかも」と感じるのは、取材のアポが、とにかく苦手だから。 飲食店はとくにそう。営業前は仕込み、営業中はサービスと調理、営業後は片付け、と常に忙しい気がして、電話をかけあぐねてしまう。 むりくり勇気をふりしぼってかけても「今忙しいから」と、むげもなく。わかってるヨ！でもこっちも仕事なんだヨ！と、毎回泣く。 「&Premium」という雑誌で、音楽喫茶の取材を担当することになった。決まった瞬間から、もう緊張していた。喫茶店、よりによって音楽喫茶。SNSはおろか、多分メールがないところも多いだろう。無事にアポとれるだろうか。 いろいろあって（本当にあった）最後の１軒。もうあとがない（じつは締切すぎてる）という絶体絶命のなか、取材を決めたのが、福岡にあるJABという名のジャズ喫茶。ただどうしても電話ができず、僕は直にお店へと向かった。 高齢の店主は、朴訥ながらもすっきりとした身なりで、ファンシィなエプロン姿が愛らしい。でも無口で素っ気なく、余計なことは言わない。 ずっと気だるげだけど、身のこなしはすべやか。長年の営みで、頭より体が覚えているように、コーヒーを淹れ、カレーピラフをつくり、レコードをとっかえひっかえする。眺めていると心がとろり、居心地がよくなる。 お会計の時、雑誌を見せながら取材を申し込むと、みなまで聞かず撮影はOK（というか、好きに撮ればという感じ）。３日後の15時に約束、退散する。 しかし、それでは間に合わないことに気づき、次の日にまた行く。どんどん客が来る。忙しそう。取材なんてできなさそう。なので帰りぎわに「撮影だけさせてほしい」とお願いする。同じく「好きに撮れば」という反応。さささと撮って、そそくさと帰る。 しかし、取材もしなければならない。おすすめのレコードも教えてもらわねばならない。次の日は、開店直後を狙って訪れる。誰もいない。チャンス！とばかりに取材する。けれど、何を尋ねてもひとことで返されるのでドキドキする。ずっとひとりなのかと聞くと、以前はマスターがいて一緒にやっていたけれど、亡くなってしまったという。 「癌でな」それ以上、何も聞けなくなってしまう。 そして次の日。すでに写真と原稿が入りレイアウトされた誌面（早！でもそれだけ切羽詰まっていた）を拡大コピーしたA3の紙を持って訪れる。そして帰り際、記事をすかさず出すと、しばらくじっと見たあと「はい」とひとこと。 足がふぬけになりながら、扉を開けて外に出ると、なぜか店主が、一緒に外までついてきた。そして僕にこう言った。 「今度は仕事抜きで来い。いっぱいレコードあるから、なんでも聴かせてやるから、もっとちゃんと、ゆっくり来い」 これまで聞いた店主のセリフのなかで、それが一番長かった。 何もここだけでない。今回、取材で訪れたすべてのお店が、行かなきゃわからないことだらけだった。 逆に言えば、行けばわかる。 気づかせてくれてありがとう。 #山村光春 #BOOKLUCK #アンドプレミアム #andpremium #カフェと音楽 #音楽喫茶 #ジャズ喫茶 #JAB #JAZZCOFFEEYURI #金山ブラジルコーヒー #CAFEZINO #二条小屋 #ダウンビート #ブランディン #木馬2024/11/23に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春https://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/アンドプレミアム#アンドプレミアムhttps://www.instagram.com/explore/tags/andpremium#andpremiumhttps://www.instagram.com/explore/tags/カフェと音楽#カフェと音楽https://www.instagram.com/explore/tags/音楽喫茶#音楽喫茶https://www.instagram.com/explore/tags/ジャズ喫茶#ジャズ喫茶https://www.instagram.com/explore/tags/JAB#JABhttps://www.instagram.com/explore/tags/JAZZCOFFEEYURI#JAZZCOFFEEYURIhttps://www.instagram.com/explore/tags/金山ブラジルコーヒー#金山ブラジルコーヒーhttps://www.instagram.com/explore/tags/CAFEZINO#CAFEZINOhttps://www.instagram.com/explore/tags/二条小屋#二条小屋https://www.instagram.com/explore/tags/ダウンビート#ダウンビートhttps://www.instagram.com/explore/tags/ブランディン#ブランディンhttps://www.instagram.com/explore/tags/木馬#木馬8.18%29112とうとうスマホからInstagramのアプリを削除した。ってインスタで投稿するのもどうかと思うけど、本当なんだからしょうがない。 理由はひとつ。「みちゃう」から。 どっちにしたってパソコンじゃジャンジャンみちゃってるので、ま一緒っちゃ一緒なんだけど、外にいる時はずいぶんと「ついついみちゃう」が少なくなった。 XやFacebookはスマホからとうに削除済みだし、ゲームもニュースも、天気予報のアプリもない。 じゃ、ふだんスマホで何みてるかっていうと、メールかLINE。しかもみるだけで、返信はあまりしない。僕は十字に文字入力するやつ（なんだっけあれ？）がめっぽう苦手で、確認だけして、急ぎじゃない限りパソコンでする。 これは「すごいでしょ？デジタルデトックスできてるでしょ」とドヤりたいわけじゃ誓ってなくて（だって何回も書くけどパソコンはジャンジャン使う）、情報の入り口をなるべくすぼめたいから。 僕はしごく弱い人間で、気が散り散りパーマになりがちだから。 せめてスマホにエア南京錠をかけることで、自らをエア軟禁状態に追い込んでいる、それだけのこと。 もしもちょっとした時間があれば息をすい、あごを上げる。昼なら雲を、夜なら月を探す。なきゃないでもいいけれど、下ではなく上をみるほうが、きっといいはず。 写真は、先日取材で訪れた名古屋市科学館にある月のリアル模型。光が当たっているので、みる角度を変えることで、満ち欠けのようすをたのしめる。 これが最近バズってるようで、記念撮影する若者カップルひっきりなし。でもそれが理由でも科学館にデートに来るって、素敵やん。 #名古屋市科学館 #月の満ち欠け #BOOKLUCK #山村光春2024/10/07に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/名古屋市科学館#名古屋市科学館https://www.instagram.com/explore/tags/月の満ち欠け#月の満ち欠けhttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春6.88%2532「なにを考えているのかよくわからない人」が、幼いころからずっと苦手だった。 嫌悪というより、恐怖に近い感覚。口に出さない、表情に出さないから、よくわからない。そしてよくわからない＝きっと嫌われている、と思いこむようになった。だから一線をひく、かかわらないように避ける、ひとりでいたほうが気楽でいい、となっていく。悪循環ですね。 ただ齢を重ね、まわりの助言を心に重ねていくなかで、 「嫌われている、までとはいかない」 「全員に嫌われている、とも限らない」 と思うようになれた。ゼェゼェしながら、なんとかそこまではたどりつけた。だけどまだまだわからない。怖い人はやっぱり怖い。 そして僕は自然が好きになった。 自然は、基本なにをかんがえてるのかよくわからない。もちろん口にも出さない。だけど僕は自然に「嫌われている」とはちっとも思わず、むしろそこはかとない好意を受け取り、彼らに心根を澄ますようになった。見て触れて、感じ取ろうとした。 するとなんとなく、本当になんとなく反応がわかるようになってきた。たいていは「ようきたなぁ」とか「まぁええで」とか、そのくらいのとるに足らないメッセージだけど、受け取れている（気になっている）のがうれしいし、もっと近づきたいと思う。 これ、この感じ。人にもそのまま応用できないだろうか。と本気で考えている。 #BOOKLUCK #山村光春2024/09/28に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春6.86%2486じぶんをつくり、じぶんを生きさせるための切実かつ実際的なものでありながら、シャレとかバエとか、テンションとかヴァイブスとか、ふわっとした気分も大いに関係してて、なんならぜんぶ一緒くたにして、みんな日々選んでいる食。 ここのところ、いろいろな「食の場」の立ち上げ仕事をしていてずっと考えているのは、その、ともすればぜんぜん違う意識をいかにつなぎ合わせ、ちょうちょ結び（かい！）させるか。 つまり「おいしい」とか「社会や環境や体にいい」とか「気分アガる」とかをバランスよく伝え、かつ自分ごとにしてもらえるか。 近ごろよく「大事なのはストーリー」というけれど、うんちくみたいになってお腹いっぱい！とならず、すっと気持ちよく、喉ごしよく味わってもらえるか。 が、めさくさ難しいけどおもしろい。 施設のネーミングからメニューブックまで、ことばまわりをあれこれお手伝いさせてもらった、東急渋谷桜丘エリアの複合施設「Shibuya Sakura Stage」4階のフードフロア「FOODMET」の場合、道しるべがはっきりしていた。 プロデューサーの小川さんいわく「世の中おいしいものがあふれているんだから、大切なのは『誰』と『どこ』で食べるか。とにかくここでは、人と人を出会わせたい！」ということでフィールドワークと称し、慣れない出会い系酒場に通いながら（収穫はゼロ）、必死のパッチでその気分をことばにした。 はたまたチーズ工房を併設したショップを東京に、レストランを京都に立て続けに出した「goodcheese_laboratory」の場合。牧場と工房と食べる場がぜんぶ「近い」ことが「おいしい」につながる、その理由を何度も職人さんに聞いてことばにした。 そんな「食」のことをもっと深掘りしたくて、僕が主宰する「やさしい編集室」でも、「世界の『おいしい』と福岡の『おいしい』を編集の視点でつなげる」という特別講座をやった。 世界のフードトレンドと、福岡の食シーンをつなぎあわせるためには、どんなことができる？なんてことを、いんぐりもんぐり話した。 なんて、そんなふうにいけしゃあしゃあとキラキラっぽいことを言ってのけているけれど、実際の食生活は、まー地味なもん。富山の知人からいただいた「氷見うどん」の釜揚げが滋味おいしくて満たされる。 は〜ふるさと〜（じゃないですけど）。 #やさしい編集室 #フードメット #渋谷桜丘ビアホール #グッドチーズ #yasashiiedit #FOODMET #shibuyasakuragaokabeerhall #goodcheese #BOOKLUCK #山村光春2024/08/24に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/やさしい編集室#やさしい編集室https://www.instagram.com/explore/tags/フードメット#フードメットhttps://www.instagram.com/explore/tags/渋谷桜丘ビアホール#渋谷桜丘ビアホールhttps://www.instagram.com/explore/tags/グッドチーズ#グッドチーズhttps://www.instagram.com/explore/tags/yasashiiedit#yasashiiedithttps://www.instagram.com/explore/tags/FOODMET#FOODMEThttps://www.instagram.com/explore/tags/shibuyasakuragaokabeerhall#shibuyasakuragaokabeerhallhttps://www.instagram.com/explore/tags/goodcheese#goodcheesehttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春4.43%16222024/07/04に公開- 指定なし2.4%890ずっと言いきれなかった好きなこと。 読書とか散歩とか、そんな分かりやすいひとことでは片付けたくないけれど、じゃ何？と聞かれてもあいまいでまとまらない。でも「それ」をすると、確実に機嫌がよくなるもの、自分を自分たらしめてるもの。 言葉にしたい。だけどふだんやらなきゃいけないことてんこ盛りで、そんな時間なんて、そもそもない。 後まわししちゃいがちな、でもじぶんの軸をつくるために大事なこと、だからこそ。 手を動かしてノートを作り、 じぶんとちゃんと向き合い、 出てきた言葉をしたためて、 じぶんだけの一冊をつくる。 これをみんなで１日かけてやる、軟禁系心の棚卸しワークショップ（！）をやることになった。 場を提供してくれて、ともにつくってくれたのは、大分市にある高山活版社さん。 眺める川の景色がぽかんと抜けていて、大人がみんなコントみたいにかわいくて、会社だけど実家みたいになんだかやたらと落ち着く空間。とろとろ濃厚な時間となりそうで、今から心おどるわまじで。 ＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾＾ 「やさしい編集室」おでかけ講座 ー自分だけの小さな本をつくるワークショップー “心をのせる”をテーマに、編集とライティングの教室「やさしい編集室」が、あなたの街に出向いて行う「おでかけ講座」。講座の一部を切り取り、参加者どうしの学びと出会いをたのしむ、ワークショップ形式で開催します。 今回は「やさしい編集室」と「高山活版社」との共創による、２部構成の特別バージョン。 まず午前中は、高山活版社のメンバーと一緒に、手製本でA5サイズの小さな本（ノート）を作ります。表紙にはあらかじめ組んでおいた活字をテフート機にて、手動で活版印刷していただきます。 ランチ休憩をはさみ、午後はいよいよ「書く」の時間。「ずっと言いきれなかった好きなこと」をテーマに文章レクチャーのあと、参加者それぞれが川のほとりを散歩しながら自分と向きあい、短いエッセイをしたため、その後みんなで分かちあいます。 ●スケジュール 令和6年7月13日 (土) ①小さな本を「つくる」（手製本・表紙に活版印刷）📕 10:00-12:00 ②談話室でランチ休憩 12:00-13:00 ③小さな本を「書く」（レクチャー・エッセイを書く・講評）✏️ 13:00-16:00 ●募集人数 10人 ●参加費 ※当日現金にてお支払いください WS参加費：5,000円（税込） ランチ代：1,000円（税込）※希望者のみ ●お申込方法 以下のGoogleフォームよりお申し込みください https://docs.google.com/forms/d/1AJKGMFuI04pqTJUU7Ue5Twn1yrPPuUS6fHO55cCkKmM/edit ※3日前〜当日もしくは無断欠席の場合はキャンセル料100％を頂戴いたします ※駐車スペースには限りがありますのでなるべく乗り合わせにご協力いただけますと幸いです #山村光春 #BOOKLUCK #高山活版社 #やさしい編集室2024/06/25に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春https://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/高山活版社#高山活版社https://www.instagram.com/explore/tags/やさしい編集室#やさしい編集室6.72%2472その名は知らない。だけど明らかに都会の公園の木とは見目が違う。胸すくほどにきらきらしていて、のびのびしていて、ときどき怖い。 昨日東京で観た「悪は存在しない」という映画の舞台となった長野。奇遇にも、その日の朝まで僕はそこにいた。森に囲まれた美しい村で暮らすたいせつな友人たちと、親密なひとときを過ごすためだ。 そこで再会したのが、ビールづくりを生業とするNobara Homestead Breweryの中村夫妻。 ご挨拶がてら、彼らのつくるビールをいただくと、たちどころに身も心も奪われてしまった。 キッスのように（て知らんけど）きゅん、とする酸味や塩味。僕の好きなナチュラルワインに近い！と思えば、ほろほろとした苦みやとろみが舌にまとわりつくのは、やっぱりビール。 とりどりの微生物がぎゅっと抱きしめあって、スパークしながら一体化したような鮮烈さと複雑さ。これは自然と人間が、息を合わせるように営み続けていなければ、とうてい出せないと思う。 僕はこういう味こそが、これからの「おいしい」の道をつくっていく、そんな気がする。 そんな彼らが今、クラウドファンディングに挑戦している（番宣かい！と言わないで）。 目的は、未完の醸造所の完成。ビールはもちろん、彼らと感じあえるさまざまなリターンが用意されている（こういうのにもセンスって出るよね）。 なにとぞ、どうか。 https://readyfor.jp/projects/nobara @nobara.h.brewery @maruta_taira @takashi.kobayashi_sonslike #craftbeer #brewery #nobarahomesteadbrewery #japanesebeer #botanicalbeer #permaculture #野ばらホームステッドブルワリー #クラフトビール #BOOKLUCK #山村光春2024/05/01に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/craftbeer#craftbeerhttps://www.instagram.com/explore/tags/brewery#breweryhttps://www.instagram.com/explore/tags/nobarahomesteadbrewery#nobarahomesteadbreweryhttps://www.instagram.com/explore/tags/japanesebeer#japanesebeerhttps://www.instagram.com/explore/tags/botanicalbeer#botanicalbeerhttps://www.instagram.com/explore/tags/permaculture#permaculturehttps://www.instagram.com/explore/tags/野ばらホームステッドブルワリー#野ばらホームステッドブルワリーhttps://www.instagram.com/explore/tags/クラフトビール#クラフトビールhttps://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春5.4%2000伝統ってときに尊く、ときに閉じこもりがち。守ろうとするほどに頑なになる。我が子を愛するがあまり、過保護になる親のように。知らんけど。 だけど、本当は。「伝統」って呼ばれるものも、もともとは「革新」から始まっている。 1927年、横浜に開業したクラシックホテルの殿堂「ホテルニューグランド」が新ブランド「S.Weil by HOTEL NEW GRAND」を立ち上げることになった。僕はその言葉のお手伝いをさせてもらうことになった。 となれば、まずはこのホテルの歴史を知らねば！と横浜の図書館に通って、受験勉強みたいに関連書を読み漁る。 この時間が、本当に楽しかった。 とりわけ胸アツだったのが、初代総料理長のサリー・ワイルさんのエピソード。パリから招かれた名うてのシェフで、ともに働く若き料理人たちはその後、帝国ホテルやホテルオークラなどの総料理長を務めている。いわばサリーさんは、日本のフレンチの礎を築いた人。 なのに、ですよ。彼がやってたことって、びっくりするほど自由でチャーミング！ ドレスコードはなし。酒やタバコも自由。コース以外にアラカルトも用意。雰囲気はパリの下町風を取り入れ、シェフ自ら客のテーブルでおしゃべりしまくる。 まじめな日本人のほうがむしろ、セオリーを頑なに守ろうとするのに対し（目に浮かぶよね）サリーさんはそれらをエレガントに翻していく。 いっぺんに好きになってしまった。 そんな氏へのリスペクトをこめ、ブランドのキャッチコピーにつけたのが 「やわらかな伝統」 見どころは、サリーさんが考案したドリアなど洋食の冷凍食品、お菓子やパン、コーヒーなどの商品はもちろん、空間やグラフィックデザインの素晴らしさ。クラシカルだけど現代的で、エレガントだけど愛らしい。 モカルーロのパッケージデザインなんて、やれたメルヘンおじさん（僕）のハートをズキュン！と撃ち抜き、可愛い死にさせてしまった。 あと個人的に地味にうれしかったのが、焼き菓子のパッケージにしれっと入れた「Lovely」という文言。 これは昔、ヨーロッパを旅した時。カフェで若者におごってもらったおじさんが「お前ええやっちゃな」みたいな感じで「Oh Lovely boy！」と言っていたのがすごく印象的だったから。 いつかの旅のワンシーンが、こうして今に生かされるなんて。 誰もわからないことを、ひとりほくそ笑む。それが仕事の醍醐味なのかもしれない。 S.Weil by HOTEL NEW GRAND 4月29日GRAND OPEN！ Total Produce : @clocktyo Producer : @kayano_clock @internettakameme Food director : @chihiromaruyama @chercheinc Art director : @ryutomiyake @y_k_o_k Copy writer : @bookluckandgo Interior design : @clocktyo Interior designer : @yu3mn @takusaosan PR : @a_konish #サリーワイル #エスワイル #ホテルニューグランド #やわらかな伝統 #BOOKLUCK #山村光春2024/04/28に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/サリーワイル#サリーワイルhttps://www.instagram.com/explore/tags/エスワイル#エスワイルhttps://www.instagram.com/explore/tags/ホテルニューグランド#ホテルニューグランドhttps://www.instagram.com/explore/tags/やわらかな伝統#やわらかな伝統https://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春5.43%2010春雨がるると降りつづいたことで、この時季の一大おたのしみ、桜をあやうく味わいそこねてしまうところだった。 ようやく晴れたある日。いてもたってもいられず、朝から野山へと飛び出す。 花びらの多くは雨水ではたかれ、逆に旺盛な水やりのせいか、葉っぱが「アタイがまんできないワ」とばかりに、我も我もと顔を出す。 パレット上の桜色ではない、もっと白に限りなく近いピンクとグリーンが、点描画のようにパラパラと空をおおう。葉桜こそがうつくしい、そんな誰かのことばを懸命に信じ、貪るように、急くようにお花見をたのしむ。 とりわけ日本人は日々のたのしみを、季節の移ろいに頼りきっているところがある。依存、と言ってもいい。なので近年の気候変動によるゆらぎは、けっこう堪える。 野を歩き、花をみつけ、ハッとして、グッとくる、その瞬間。スマホをポッケからえぐり出し、思わずカメラを向けたくなる衝動をグッと押し殺し、まずはその目でしかと眺める。 目は、じぶんだけの良質なカメラだ。ズームはないが、ピントは自由自在、しかもその気になれば、めちゃ広角にもなる。木に近づき、つま先立ちになり、幹を抱き、あごをくっと上げる。すると視界きっちきちまで花花花。ああきれい。ああゆたか、と思わず声に出る。 幼い頃、おじいちゃんが何やらぶつくさひとりごとを言いながら、公園を彷徨う姿を見て、気味が悪いと思っていた。 いま、見事自分がそれになっていた。 #山村光春 #BOOKLUCK #桜2024/04/12に公開- 指定なしhttps://www.instagram.com/explore/tags/山村光春#山村光春https://www.instagram.com/explore/tags/BOOKLUCK#BOOKLUCKhttps://www.instagram.com/explore/tags/桜#桜4.86%17821234>次へ×インフルエンサーコンテンツCSVダウンロードフォロワー総数、フォロワー増減数、エンゲージメント数、エンゲージメント率ダウンロード※ データには投稿ID, キャプション, LIKE数, コメント数の他、投稿日, 投稿URL, Reel再生数, Reel動画尺, スクリーンネーム, 名前, 自己紹介, フォロワー数, ユーザーURLが含まれます。 コンテンツをCSVでダウンロード
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